お酢は、料理に使えるだけでなく家庭菜園にもうれしい効果があるといわれています。資材として優秀なので、酢パワーを利用した園芸商品も販売されていますよ。
一体どんな効果があるのか、本記事で詳しく紹介します。後半ではおすすめのお酢スプレーも紹介しているので、家庭菜園にお酢を使ってみたいと思っている人は、最後までチェックしてくださいね。

【執筆者】夏目ミノリ
山・畑持ちの元Webライター
地植え、プランター、水耕で作物を栽培中
| 自給自足しているもの |
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| 薬味(しそ、ねぎ) 野菜全般 果物(レモン、ブルーベリー、アンズなど) ハーブ(ローズマリー、バジルなど) ※その他、夫実家の家庭菜園を手伝ったり所有している山から山菜やたけのこを収穫したりしています |
「家庭菜園をやってみたい」という気持ちを応援するために、手軽さ重視で家庭菜園情報を発信します。
お酢が家庭菜園にもたらす5つの効果

お酢は、家庭菜園にあらゆる効果をもたらすと注目を集めています。野菜に酢を散布するとどうなるのか、具体的な効果を5つ紹介しますね。
効果1. 病原菌から植物を守れる
お酢は、抗菌・殺菌効果に優れている調味料です。作物を病原菌から守ってくれるので、お酢を使うことで野菜や果物の健康な生育が期待できます。

病気、根腐れなど、菌が原因のものの予防に効果的だといわれていますよ
全国食酢協会中央会は、「酢酸酸度が1%以上あれば病原微生物は増殖できない」と公言しています。その抗菌力は、食品製造の衛生管理手法「HACCP」において「食酢製品には重要管理点(CCP)の設定は不要」と判断されるほど。それだけお酢の特徴成分「酢酸」には、強い抗菌力があります。
「食酢製品において、生物的危害要因に対する重要管理点(CCP)は設定を要しない」
HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(小規模な食酢製造事業者向け)|全国食酢協会中央会
酸が病原菌を遠ざけてくれるので、お酢を使えば作物も元気にすくすく育つでしょう。「活力剤で野菜を元気にするやり方は嫌」「農薬を使いたくない」といった自然派志向の人にはうれしい資材ですね。
効果2. 光合成をサポートする


お酢の成分「酢酸」は、光合成で作られる成分「グルコース」の仲間です。お酢を植物に与えることで光合成と同じような栄養を補給できるので、光合成のサポート資材として重宝します。
「酢酸とグルコースが仲間」といわれてもピンと来ないかもしれませんが、原子構造で見ると分かりやすいですよ。酢酸の原子構造は「CH3COOH」。そして、光合成で生成されるグルコースの原子構造は「C6H12O6」。どちらも炭素(C)、水素(H)、酸素(O)で構成されています。
つまり、家庭菜園でお酢を使うことは、ダイレクトに光合成産物を与えているようなものです。「日当たりが悪い」「根が弱っていて光合成がいまいち」といったときでも、お酢を使えば野菜や果物が元気になることが期待できます。



実体験から、筆者は酢水の生育効果をあまり信じていませんが…巷では「酢水は生育にいい」らしいです
効果3. 弱った根の応急処置ができる
台風や豪雨で傷ついた細かい根(毛細根)のケアにも、お酢が活躍します。
土壌内に広がる毛細根は、水や栄養を吸い上げる重要な役割を果たします。しかし、毛細根は細すぎるゆえにとてもデリケートです。強い雨にあたることで根傷み・根腐れを起こし、作物が元気を失います。
そこで救世主となってくれるのがお酢です。お酢を作物の株元にかけることで、根の修復に必要な炭水化物を直接供給できます。
もうひとつ、注目すべきお酢の効果が「作物の生育をストップさせること」です。一時的に作物の生育を止めることで、光合成で得た栄養を葉や茎の生育ではなく、根の修復にまわせます。
- 根の修復に必要な栄養を直接根に与えられること
- 光合成で得た栄養を根の修復にまわせるよう働きかけられること
上記2つの効果をお酢ひとつで得られちゃうのがすごいところですね。
効果4. 害虫対策ができる


お酢の効果としてよく耳にするのが、害虫に対する忌避効果です。葉に酢水を散布すれば、手軽に虫除けができます。
【お酢によって予防できる害虫の例】
- アブラムシ
- ハダニ
- コナジラミ
- アザミウマ
- モンシロチョウ
- ハモグリバエ
- ナメクジ
- ハスモンヨトウ
※お酢スプレー商品によって適用害虫が異なります
注意点として、酢の効果が期待できるのは害虫の予防です。殺虫効果が期待できるお酢スプレーもありますが、基本的には殺虫ではなく防虫アイテムであることを覚えておきましょう。



筆者もお酢スプレーでアブラムシ駆除ができるか試してみましたが、全然ダメでした(笑)
効果5. 除草効果がある
高濃度の酢には、植物を枯らす効果があります。除草剤として使えるので、雑草処理に便利ですよ。
ただし、間違って栽培中の野菜や果物に高濃度のお酢がかかってしまうと、もれなく枯れしてしまうおそれがあります。除草剤としてお酢を使う場合は、家庭菜園の近くでやらないように気をつけましょう。
効果しっかり!おすすめお酢スプレー3選


酢水は、一般的な調理用酢と水で簡単に作れます。しかし、自作は使う酢の種類や希釈濃度などによって効果にバラつきが出るので、個人的におすすめできません。正しくお酢の効果を得たいなら、きちんと効果を検証したうえで商品化されているものを選んだ方が安心です。
そこでここからは、家庭菜園におすすめのお酢スプレーを3つ紹介します。
1. アースガーデン「やさお酢」
「やさお酢」は100%食品で作られいる安全性が高いお酢スプレーです。お酢と水だけで作る酢水よりも葉にくっつく力が強いので、お酢効果も長く続きます。
2016年にアース製薬が行った試験で、アブラムシに対し96%以上の殺虫効果が出たというデータがあります。筆者が自作のお酢スプレー(50倍希釈)を使ったときはアブラムシにまったく効果が出なかったので、しっかり虫に効くお酢スプレーがほしい人におすすめです。



ただし、やさお酢にはキシリトールが入っているので、猫を飼っている人は注意してください
2. KINCHO園芸「ピュアベニカ」
「ピュアベニカ」は、醸造酢(国産)と乳化剤だけで作られているシンプルなお酢スプレーです。余計なものが入っていないので、さまざまな作物に対応でき、食べる直前まで使えます。
安全面にこだわりたい人には、ぴったりのお酢スプレーですね。
3. フマキラー「カダン お酢でまもる」
「カダン お酢でまもる」は、燻製酢を使っているのが特徴です。お酢特有のツンとしたにおいが抑えられているので、庭や畑にお酢のにおいが充満するのを気にせず使えます。



ただし、燻製ならではの独特な香りはしますよ
無臭ではない点はご承知おきくださいね
お酢の効果で野菜や果物を元気に!
お酢には、病原菌から作物を守ったり害虫対策ができたりといった効果があるといわれています。農薬ほどの強い効果はありませんが、害のない食酢で野菜や果物をケアできるのはうれしいですよね。
酢水を手軽に使いたい人は、本記事で紹介したおすすめお酢スプレーを使ってみてください。日々のお世話に酢を取り入れて、元気でおいしい野菜・果物を育てましょう。
※家庭菜園は、人によってやり方が異なります。当サイトの内容は筆者の知識・経験に基づいたものであり、他の人のやり方や考え方が間違っていると指摘するものではありません。



