水耕栽培で切っても切れないトラブルがカビ。「カビが生えたらもうアウト?」「カビさせないためにはどうしたらいいの?」と悩んでいる人もいるでしょう。
そこで本記事では、水耕栽培におけるカビの原因、対処法、対策を網羅的に解説します。
野菜を衛生的に育てるためにも、水耕栽培を実践している人、あるいはこれからチャレンジしようと思っている人は、ぜひ参考にしてくださいね。

【執筆者】夏目ミノリ
山・畑持ちの元Webライター
地植え、プランター、水耕で作物を栽培中
| 自給自足しているもの |
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| 薬味(しそ、ねぎ) 野菜全般 果物(レモン、ブルーベリー、アンズなど) ハーブ(ローズマリー、バジルなど) ※その他、夫実家の家庭菜園を手伝ったり所有している山から山菜やたけのこを収穫したりしています |
「家庭菜園をやってみたい」という気持ちを応援するために、手軽さ重視で家庭菜園情報を発信します。
水耕栽培でカビる原因4つ

水耕栽培は水を土台としているので、土に植えるタイプの家庭菜園よりもカビやすい傾向にあります。具体的に水耕栽培の何がカビにつながっているのか、原因を解説しますね。
原因1. 水をやりすぎている
容器に水を入れすぎていると、野菜はカビてしまいます。
水耕栽培で必要な水の量は、根の高さまでです。水や栄養を吸収するのは根なので、野菜の茎まで浸す必要はありません。もしも根より上まで水を入れてしまうと、野菜が水に触れる面積が増えてカビが生えやすくなります。

水も肥料も愛情も、与えすぎはダメなんです
原因2. 水を換えていない
長時間同じ水を使うのも、カビを招く原因のひとつです。
カビのなかには、水中の栄養をエサに繁殖するものがいます。とくに、水耕栽培で使われる水は肥料入りで栄養たっぷり。カビの繁殖に好都合なので、正しく水を換えていないとカビの発育が進みます。
「容器内の水がなくなるまで触らなくていいだろう」と水耕栽培を放置している人は要注意ですよ。
原因3. 日当たり・風通しが悪い
水耕栽培をしている環境も、カビに大きく影響します。
カビの発育には、80%の湿度が必要です。「さすがに室内の湿度が80%以上になることなんてないよ」と思う人もいるかもしれませんが、残念ながらカビにとっての「湿度80%以上」は室内湿度のことではありません。
カビが繁殖に使う水分は、室内を漂う水蒸気ではなく表面の水分です。つまり、常に水が触れている水耕栽培はカビにとって「湿度80%以上」の好環境。日当たりも風通しも悪い状態だと、湿度が下がらずカビが発生してしまいます。
原因4. 容器の洗浄不足
容器の洗浄を怠った結果も、水耕栽培のカビにつながっていますよ。
カビの胞子は空気中を浮遊しているので、水耕栽培の容器に付着している可能性があります。仮にカビの胞子が付着している容器を使った場合、カビは水耕栽培で使う培養液の栄養を使ってどんどん繁殖するでしょう。
「水は毎日換えているけど、容器を洗うまではしていない」「気が向いたときに洗うくらい…」という人は、すでに黄色信号がついているかもしれません。
まだ大丈夫!水耕栽培でカビたときの対処法2つ


「育てていた野菜がカビてしまった…捨てよう」と結論付けるのは待ってください。水耕栽培でカビてしまっても、よほどの状態でなければまだ栽培を続行できます。
ここから紹介する2つの対処法を実践して、復活するか様子を見てください。
対処法1. カビを除去する
カビを発見したら、野菜を水洗いしてみてください。軽度のカビは洗うだけで簡単に除去できます。あまりゴシゴシ洗うと野菜にダメージを与えてしまうので、洗うときは優しく触れるのがポイントです。



スポンジに根を張らせている人も、同じように水洗いしましょう
もしもスポンジのカビが落ちない場合は、ハサミでカビている部分を切り落としてください。
対処法2. 容器・機材を洗浄する
水耕栽培に使っている容器や機材をすべて丁寧に洗いましょう。
せっかく野菜についたカビを落とせても、容器にカビの原因が残っていたら意味がありません。水耕栽培を再開後、すぐにまたカビてしまうのが目に見えています。
カビが発生している以上、容器や機材には多少なりともカビの胞子が残っているはずです。洗剤を使ってきれいに洗い、清潔な状態にしてからもう一度野菜をセットして水耕栽培を再開しましょう。
水耕栽培のカビ対策5つ


水耕栽培は水を扱うことが多いので、ある程度カビのリスクがあるのは仕方がありません。それでも、いずれ食べる野菜にカビがついているのはイヤですよね。
水耕栽培をカビさせたくない人は、ここから紹介する方法でカビを防止しましょう。
対策1. 水の量を減らす


水を入れすぎていた場合は、根の高さまで水を減らしましょう。
上の写真は、筆者宅で行ったネギの水耕栽培です。左側は水がたっぷり入っていてカビているのに対し、右側は水の量が少なく一切カビていません。水の量を気をつけるだけでグッとカビにくくなりますよ。
対策2. 小まめに水を換える


水耕栽培で使う水には肥料が含まれているので、栄養があるぶんカビが繁殖しやすい環境となってしまいます。だからこそ、小まめに水を換えてカビを容器内から追い出しましょう。
ただし、水耕栽培のパターンによって適切な水換えのタイミングが異なるので、「小まめに」が果たして正解かどうか一概にはいえません。
【水耕栽培の水換えタイミング例】
- 小さい容器:毎日(夏場は1日に2回)
- 大きい容器:1週間に1回
- エアポンプを使用している場合:10日に1回(なかには水換え不要なものも有)
自身の栽培スタイルに合わせて、正しく水を換えてくださいね。
対策3. 日当たり・風通しがいい場所に置く


カビ対策では、暗くじめじめした環境にしないことが重要です。野菜を日が当たる窓際に置いたり、小まめに窓を開けて室内を換気したりしましょう。
そうはいっても、「高い建物に囲まれていて日当たりが悪い」「窓を開けても風通しがよくならない」など、環境的にどうにもならない場合もありますよね。そんなときは、植物育成用ライトで日当たりを確保したり、サーキュレーターで風通しをよくしたりなど、道具を上手に使いながら環境を整えるのがおすすめです。
日当たりの確保が難しい場合は、高コスパ育成ライト「BRIM(ブリム)」がおすすめです▼
ブリムを設置する際はスタンドも必要です▼
風通しが悪い場所には、サーキュレーターを設置しましょう▼
対策4. 容器・機材を定期的に洗浄する


きれいに見る水耕栽培容器でも、実際は意外に汚れているものです。カビが生えないように定期的に洗浄して、容器を清潔な状態に保ちましょう。
水換えのついでに軽く容器をゆすぐだけでも効果はありますが、きちんと洗剤を使って洗った方が安心です。そして、野菜を容器に戻した後はしばらく日当たりがいい場所に置いてください。野菜の成長を助けながら容器の殺菌もできますよ。
対策5. 水耕栽培装置を使う
「忙しくて小まめなケアができない」「ズボラな性格で、ついケアを忘れてしまう」…そんな人には、水耕栽培用に販売されている装置を使うのがおすすめです。
例えば、水耕栽培キットのなかに「ホームハイポニカ」という商品があります。ポンプの力で水を循環させる仕組みで、基本的に水換えは不要です。川の水が循環によって腐敗しないのと同じように、ホームハイポニカの水もほとんど腐る心配がありません。
野菜が育てば培養液の栄養バランスが変わってくるので、栽培が終わったタイミングでお手入れするくらいでOK。お世話のハードルをグッと下げられて便利ですよ。
「ホームハイポニカ」はこちら▼
衛生管理の徹底でカビない水耕栽培を
水耕栽培でカビる原因には、水の量、環境の悪さ、お手入れの雑さがあります。つまり、これらに気をつけながら水耕栽培をすればカビは怖くありません。
近年は、日当たりをサポートしたりお世話の手間を軽減したりといった便利な家庭菜園グッズがたくさんあります。「自力ではカビ対策が難しい」という人も、これらを上手に取り入れれば衛生的に水耕栽培を楽しめますよ。
カビをおそれず、ぜひ気楽に水耕栽培にチャレンジしてください。
※家庭菜園は、人によってやり方が異なります。当サイトの内容は筆者の知識・経験に基づいたものであり、他の人のやり方や考え方が間違っていると指摘するものではありません。



