日本には、土がギュッと固まった粘土質な土壌がたくさんあります。
しかし、野菜作りに必要なのは根がしっかり張るふかふかな土。ふかふかとは程遠い畑を見て「どうしたらいいんだろう…」と頭を抱えている人もいることでしょう。
そこで本記事では、粘土質の土を柔らかくする方法を紹介します。「表面にひび割れができる」「スコップが入らない」と悩んでいる人は、ぜひ参考にしてくださいね。

【執筆者】夏目ミノリ
山・畑持ちの元Webライター
地植え、プランター、水耕で作物を栽培中
| 自給自足しているもの |
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| 薬味(しそ、ねぎ) 野菜全般 果物(レモン、ブルーベリー、アンズなど) ハーブ(ローズマリー、バジルなど) ※その他、夫実家の家庭菜園を手伝ったり所有している山から山菜やたけのこを収穫したりしています |
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畑の土が固くなる原因

なぜ畑の土が固くなるかを知らないまま土壌改良すると、すぐまた土がカチカチに戻ってしまうおそれがあります。ふかふかな土を維持するためにも、まずは原因について軽く触れておきますね。
「土の表面がカチカチで、ひび割れができる」「土が固すぎてスコップが入らない」…これらの原因は、主に以下の3つです。
【畑の土が固くなる原因】
- 有機物が少ないから
- 雨で団粒構造が崩れるから
- もともと粘土質な土だから
畑の土をふかふかにするためには、土の「団粒化」が大きなポイントとなります。
団粒化とは、土が「有機物・微生物・作物の根」の働きによって、小さな団子状にまとまることです。適度に保水しつつ土の間に隙間もできるので、保水性と排水性のバランスが取れた土になります。
もし畑の土に有機物が少なければ、団粒化は進みません。土がギュッとしまりやすくなり、水はけの悪い土となります。
「じゃあ、有機物を入れておけば一生ふかふかなのか」というとそうではありません。団粒構造は、雨で崩れることがあります。土壌改良後もずっとふかふかな状態が続くとは限らないので、作物を育てる前は基本的に土壌改良が必要です。
とくに、日本は世界的に見ても雨が多い国です。団粒構造の維持が難しく粘土質になりやすいので、これを機に土を柔らかくする方法を覚えておきましょう。
粘土質の土を柔らかくする方法
カチカチに固くなった土でも、適切に処理すれば簡単にふかふかな土にできますよ。具体的にどうすればいいのか、手順を詳しく紹介します。

まず、畑をしっかり耕しましょう。塊になった土をほぐしたり、土の中に空気を含ませたりすることで、あとから投入する資材をむらなく混ぜやすくなります。
こちらの鍬は軽量で扱いやすいので、ラクに作業ができておすすめです▼
こちらはひとまわり小さいデザインのスコップなので、農具の扱いに慣れていない人でも使いやすいでしょう▼

大きな土の塊がなくなるくらい畑を耕したら、もみ殻くん炭を入れて土に混ぜ込みましょう。
もみ殻くん炭とは、もみ殻を燃やして炭化させた有機物です。団粒化の材料になるだけでなく、微生物の活発化や増殖にも貢献します。
もみ殻をそのまま入れる人もいますが、個人的にはもみ殻くん炭の方がおすすめです。もみ殻くん炭は、炭化によってアルカリの性質を持つようになります。畑の水はけを改善しつつpH調整もできるので、効率よく土壌改良できますよ。
カネアさんの資材は、国産かつ放射能測定済みで安全性が高いのでおすすめです▼

最後にマルチングをすれば、土壌改良は完了です。
土を裸のままにしていると、雨で団粒構造が崩れたり、細かい土が隙間を埋めたりして水はけの悪い土に戻ってしまいます。
ふかふかの状態を保つためにも、マルチングは重要です。もみ殻くん炭を土にしっかり混ぜたら、土を保護するためにマルチングをしましょう。
プラスで入れるといい資材3つ
粘土質の土はもみ殻くん炭で柔らかくできますが、プラスで入れるといい効果が期待できる資材もあります。畑の土質をアップさせることにつながるので、余力がある人はぜひここで紹介する資材も入れてみてください。
1. 堆肥
堆肥は、有機物であるうえに肥料効果も得られる資材です。土壌改良に使うと、土をふかふかにしつつ栄養満点の土作りができます。
とくに生ごみで作った堆肥は、肥料なしでも野菜が育つくらい栄養が豊富です。生ごみ処理機を使えば簡単に手作り堆肥ができるので、ぜひやってみてください。

筆者も生ごみを使った手作り堆肥で野菜を育てていますよ
2. 枯葉
枯葉は、物理的に土の中に隙間を作れる資材です。微生物のエサにもなり、徐々に分解されて栄養豊富な土へと変わっていきます。土の排水性を上げつつ土壌も鍛えられるので、「将来的に無肥料で育つ畑を作りたい」という人には、とくにおすすめです。



筆者宅も畑は無肥料をメインにしているので、枯葉をヘビーユースしています
3. パーライト
パーライトは、火山岩を加工・加熱して作った資材です。分解されない資材なので、即効性が高くふかふかな状態を長期的に維持する力もあります。「すぐふかふかの土にしたい」という人は、もみ殻くん炭と一緒にパーライトも少し混ぜてみてください。



筆者もプランターの土作りではパーライトを使っていますよ
土がサラッサラになるので、深刻な粘土質土壌にはいいと思います
パーライトは、100%国産で高品質なカネアのものがおすすめです▼
水はけ改善のためでも赤玉土はおすすめしない
水はけ改善の資材といえば、赤玉土を思い浮かべる人もいるでしょう。
しかし、粘土質の土を柔らかくする方法として赤玉土を使うのはおすすめしません。赤玉土は、使っていくうちに形が崩れてドロドロになるので、最初は水はけがよくても徐々に排水性が落ちます。
畑の土は、プランターのように土を新品に変えることができません。赤玉土を畑に入れれば、ドロドロの状態で畑に蓄積されていきます。せっかく土壌改良しても、また粘土質の土に逆戻りするおそれがあるので、赤玉土を使うのはやめておきましょう。
土壌改良でやってはいけないNG行動


粘土質の土は、有機物をしっかり畑に混ぜ込めば改善可能です。しかし、やり方を間違えると逆に悪化する場合もあります。
土壌改良に失敗しないように、やってはいけないNG行動もチェックしておきましょう。
1. 未発酵の有機物を入れる
土壌改良で、発酵が不十分な有機物を入れるのは避けましょう。
未発酵の有機物が土に入ると、有機物を分解・発酵させる過程で微生物が発酵熱を出します。その熱が作物の根を傷めるので、未発酵の有機物を使うのは危険です。
有機物を使う際は、必ず「完熟」「熟成」といった表示があるものを選びましょう。
2. 砂を大量に入れる
「畑の土がかたいなら、砂を入れればサラサラになるのでは?」
そう思う人もいるかもしれませんが、土壌改良で砂を入れるのはおすすめしません。細かい砂が土の隙間を埋め、今よりもっとカチカチの土にしてしまうおそれがあります。
砂を入れて、また土がかたくなって、もう一度砂を入れて…の無限ループができるだけで、粘土質の土は一向に改善できません。畑を長く大切に使っていきたいなら、土質をよくしてくれる有機物での土壌改良をおすすめします。
3. 雨の日に畑を耕す
雨の日の作業もNGです。
濡れた土を耕すと、「耕す」というよりは「こねる」状態になります。団粒構造が壊れ、今よりもっとカチカチの土になる場合もあるでしょう。
乾いてカチカチの土を耕すのは大変なので、雨で土を柔らかくしてから耕したいと思う気持ちは分かります。しかし、雨の日の作業は状況を悪化させるおそれがあるので、耕すのは晴れた日にやりましょう。
有機物を入れてふかふかな土を作ろう!
粘土質の土を柔らかくする方法は、「畑を耕し、もみ殻くん炭を入れてマルチングをする」です。「たったそれだけ?」と思われるかもしれませんが、本当にこれだけでカチカチの土が柔らかくなりますよ。
固まった土の改善は、「資材の力」より「微生物の力」の方が重要です。
- どんなエサをあげれば微生物が増えるか
- どうすれば微生物がよく働いてくれるか
このように、微生物を軸に土壌改良資材を選ぶことで、土壌微生物が豊富で健全な畑ができます。そして、上記の悩みを一発解決できるのがもみ殻くん炭なので、あれこれ資材を入れる必要はありません。
もみ殻くん炭にプラスして使うといい資材として、本記事では堆肥、枯葉、パーライトを紹介していますが、これらはオプションであり必須ではありません。まずはもみ殻くん炭で試し、あなたの好みに合わせてオプション資材も検討してみてください。
※家庭菜園は、人によってやり方が異なります。当サイトの内容は筆者の知識・経験に基づいたものであり、他の人のやり方や考え方が間違っていると指摘するものではありません。



