販売されている野菜の種は、ひと袋に結構な量が入っています。種まき後にあまった種を見て「これ、どう保存しとけばいいの…?」と悩んでいる人もいるでしょう。
そこで本記事では、野菜の種の保存方法について解説します。

【執筆者】夏目ミノリ
山・畑持ちの元Webライター
地植え、プランター、水耕で作物を栽培中
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野菜の種の保存は「冷蔵庫」がおすすめ!

種まきを終えてあまった野菜の種は、冷蔵保存するのがおすすめです。
なぜ冷蔵庫なのかを解説する前に、まずは種の保存で避けるべき4つのポイントを理解しておきましょう。
【野菜の種の保存で避けるべきもの】
- 湿気
- 光
- 高温
- 空気
上記4つは、野菜の種を劣化させる原因となるので、保存時に避けなければなりません。
そこでベストなのが「冷蔵庫」です。冷蔵庫は、寒く、暗く、保存容器を工夫すれば湿気と空気も遮断できます。種を休眠状態にできるので、種の劣化も最小限に抑えられるでしょう。
野菜室や冷凍庫はダメなの?
野菜室は、冷蔵庫よりも少し温度が高めなのでおすすめしません。一説では、野菜室にある野菜が発するエチレンガスにより、種が劣化するともいわれています。
冷凍庫においては、種が含む水分を凍らせてしまうためNGです。種内の細胞構造が壊れ、発芽率に悪影響を及ぼすおそれもあります。
種の質を維持するためにも、野菜の種は野菜室や冷凍庫ではなく、冷蔵庫に保存しましょう。
野菜の種の保存方法

野菜の種を冷蔵保存する際、開封した種袋をそのまま冷蔵庫に入れるのは厳禁です。ここから紹介する手順を踏んで、正しい形で種を冷蔵保存しましょう。

種袋に余計な空気が入らないようにしっかり口を閉じ、ジップロックなどの保存袋に入れます。

保存袋に乾燥剤を入れます。

可能な限り保存袋内の空気を抜き、しっかり口を閉じて冷蔵庫に保存します。
種を冷蔵庫に入れる際は、一度冷蔵庫の設定もチェックしてみてください。設定によっては、冷蔵庫内でも保存品が凍ってしまうことがあります。種が凍っては困るので、庫内の温度が低すぎでないか確認してみましょう。
上記の3ステップで、野菜の種を冷蔵庫に保存できます。保管中は、以下のことに気をつけてくださいね。
【野菜の種の冷蔵保存中に気をつけること】
- 定期的に乾燥剤を取り換える
- 種を頻繁に出し入れしない(出し入れの際は素早く)
野菜の種の間違った保管で起こり得るリスク

野菜の種は、乾燥しているうえに食用でもないので、「常温でその辺に置いておく」でもよさそうな気がしますよね。
しかし、種を雑に保管すると重大な問題が発生する可能性があります。具体的にどんなリスクがあるのか、詳しく紹介しますね。
リスク1. 種袋のなかで発芽する
野菜の種は、「湿気」「適度な暖かさ」「空気」があると、寿命を削って活動を始めてしまいます。実際に、種を湿ったキッチンペーパーで包み、ポケットに入れて体温を感じさせることで、種を発芽させる方法もありますよ。

うちの夫は、種を服に装着して、寝ている間に体温で発芽させていました
ほんで一晩で発芽しとるしwwwwwwww https://t.co/1Q5Uzhxx9q pic.twitter.com/PdYirsceeY
— 夏目ミノリ|薪割りwebライター (@yw_0718) April 7, 2025
種袋のなかで、発芽するほどの湿気を得られるかどうかは疑問ですが、可能性はゼロではありません。種まきの時期まで種を休眠させるためにも、「湿気」「適度な暖かさ」「空気」は避ける必要があります。
リスク2. 種の劣化で発芽率が下がる
種は、紫外線を浴びたり高温の環境下にあったりすると劣化します。種が劣化することで発芽率も下がるので、次の種まきでは思うように発芽しないかもしれません。
種の発芽率を下げないように保存するためには、種にできるだけストレスを与えないことが重要です。光が当たる場所、高温になりやすい場所を避け、種が安心して休眠できる環境で保管しましょう。
野菜の種は冷蔵庫で保存しよう!
野菜の種は、「湿気」「光」「高温」「空気」の4つから守れば、劣化を抑えて保存できます。
保存方法としてベストなのは、季節に左右されず冷暗所が保てる冷蔵庫。野菜の種があまったら、開封口をしっかり閉じて保存袋に入れてから冷蔵庫で保管しましょう。
※家庭菜園は、人によってやり方が異なります。当サイトの内容は筆者の知識・経験に基づいたものであり、他の人のやり方や考え方が間違っていると指摘するものではありません。

