ローズマリーは、挿し木で増やせるハーブです。料理やインテリアなど何かと使い勝手がいいハーブなので、増やし方を知りたいと思っている人もいるでしょう。
そこで本記事は、ローズマリーの増やし方を紹介します。ポイントを押さえて、ローズマリーを量産しましょう。

【執筆者】夏目ミノリ
山・畑持ちの元Webライター
地植え、プランター、水耕で作物を栽培中
| 自給自足しているもの |
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| 薬味(しそ、ねぎ) 野菜全般 果物(レモン、ブルーベリーなど) ハーブ(ローズマリー、バジルなど) ※その他、夫実家の家庭菜園を手伝ったり所有している山から山菜やたけのこを収穫したりしています |
「家庭菜園をやってみたい」という気持ちを応援するために、手軽さ重視で家庭菜園情報を発信します。
ローズマリー挿し木のやり方

ローズマリーの挿し木の手順は、以下の通りです。
【ローズマリー挿し木の手順】
- ローズマリーを10cmくらい切る
- 下から1/3~1/2くらいの葉を落とし、根元を斜めにカットする
- 1~2時間ほど水につける
- 土に植える
- 鉢上げする
各手順について、詳しく解説しますね。
1. ローズマリーを10cmくらい切る

ローズマリーを切って、挿し木用の枝を用意します。長さは大体10cmくらい。病害虫の被害を受けていない元気できれいな枝を選びましょう。
ちなみに、ローズマリーの挿し木時期は春と秋です。剪定時期とかぶるので、剪定したものをそのまま使うと効率がいいですよ。

筆者は長さをミスりました…
短すぎてやりづらかったので、これからやる人は10cmくらいを目安に枝をカットしてくださいね
刃先が細いこちらの剪定バサミであれば、こみ合っているローズマリーが切りやすいですよ▼
2. 下から1/3~1/2くらいの葉を落とし、根元を斜めにカットする


次に、カットした枝の下から1/3~1/2くらいについている葉をすべて落とします。
根が出ていないローズマリーは、水を吸い上げる力が十分ではありません。水を吸うより蒸散するスピードの方が速く、最終的に水不足で枯れてしまうおそれがあるので、蒸散を抑えるために葉を減らします。


根元は、画像のように斜めにカットしてください。切り口の表面積を増やすことで、ローズマリーが水を吸い上げやすくなります。
3. 1~2時間ほど水につける


清潔な容器に水を入れ、ローズマリーをつけます。水につける時間は、大体1~2時間くらいでいいでしょう。
4. 土に植える


水を吸わせたら、ローズマリーを土に植えます。土の種類は人によって異なりますが、大体以下2種類のどちらかです。
- 挿し木専用の土
- 野菜に使う通常の土
挿し木は、どちらの土でも発根します。ただし、専用の土は挿し木が成功しやすいように作られているので、成功率を上げたい人は専用の土がおすすめです。
カネアの土は、無肥料かつ放射線検査で安全性をしっかり確保しているので、安心して使えますよ▼
おすすめは挿し木専用の土を使うことですが、筆者は野菜の栽培で使っている有機の土を使っています。成功率は下がるかもしれませんが、用途に分けて土を何種類も用意するのが面倒くさいので…。
ミニマルな家庭菜園がしたい人は、下記の記事を見て筆者と同じ土作りに挑戦してみてください。
続いて、土をポットに入れて中央にローズマリーをプスッとさします。ローズマリーの枝がやわらかめだったり切り口への刺激が心配だったりする場合は、割り箸で土に穴を開けてからローズマリーを植えるといいでしょう。
ポットは挿し木や育苗などさまざまなシーンで使うので、まとめ買いしておくのがおすすめです▼
無事に土に植えられたら、水やりをして乾燥しないように日陰に置いておきます。



日当たりがいい場所に置いてあげたいところですが、植え替え直後は植物がストレスを受けている状態なので、新しい土で根が安定するまでは、お日様の光で乾燥しないよう日陰においてあげましょう
【土に植えたローズマリーのお世話方法】
土が乾いたら、水をたっぷり与えてください。毎日やる必要はありませんが、乾燥しないように気をつけましょう。
5. 鉢上げする


ひとまず、ポットで1ヶ月ほど様子を見ます。ローズマリーが枯れていなければ、発根して土から水や栄養を吸収できているはずです。順調に大きくなれるように、鉢に植え替えてあげましょう。


ポットからローズマリーを土ごと取り出して植え替えます。
植え替えは植物にとってとてもストレスがかかる行為です。土を落として根の状態を確認したいところですが、ポットの土は崩さずそのまま新しい鉢に植え替えてあげましょう。
筆者はあまっていた鉢を使いましたが、これから鉢を用意するなら、土がたっぷり入って通気性に優れている不織布プランターがおすすめです▼



土はポットに使っていたのと同じ有機の土です


植え替え後の対応は、ポットにローズマリーの枝を植えたときと同じです。鉢底から水が出るまでたっぷり水やりをし、枝が乾燥しないように日陰で様子を見ます。



筆者は、以前ベニフキノメイガの被害でローズマリーが1本ダメになりました
もう虫の被害に遭いたくないので、今は育成ライトを使って室内で育てています
筆者が使っている育成ライトはこちら。クリップで簡単に設置できるので、手軽に使えておすすめです▼
ローズマリーの挿し木を成功させるコツ2つ


ローズマリーの挿し木は、比較的難易度が低めです。とはいえ確実に成功するわけではないので、少しでも成功率を上げられるように、ここで挿し木のコツを紹介します。
コツ1. 適切な時期に挿し木する
ローズマリーを挿し木で増やすなら、生育時期を狙いましょう。
ローズマリーの生育時期は春(5月前後)と秋(10月前後)。夏と冬はローズマリーがストレスを感じやすい時期なので、挿し木には向いていません。
挿し木の成功は、発根するかどうかにかかっています。「夏や冬にやっても失敗する」というわけではありませんが、生育時期の方が発根がスムーズですよ。
コツ2. 水切れさせない
発根していないローズマリーは上手に水が吸えないので、水切れに気をつけてください。
本来、ローズマリーは乾燥気味の環境を好むハーブです。なかには「むしろ乾燥させた方がいいのでは?」と思う人もいるでしょう。しかし、乾燥環境で安定して育つのは根が十分に張ってからです。まだ根が機能していない状態で土を乾燥させても枯れてしまうので、ローズマリーの大きくなる準備が整うまでは水切れに注意しましょう。
ローズマリーの挿し木は簡単!どんどん増やそう
ローズマリーの挿し木は成功率が高めです。水を吸わせて土に植えるだけで作業的にも簡単なので、初めての人も挑戦しやすいでしょう。ぜひ挿し木で積極的に増やして、ローズマリーに囲まれた生活を楽しんでくださいね。
※家庭菜園は、人によってやり方が異なります。当サイトの内容は筆者の知識・経験に基づいたものであり、他の人のやり方や考え方が間違っていると指摘するものではありません。




