水やりをしないのは作物のため?地植えで水やりが不要だといわれる3つの理由

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    家庭菜園で、しばしば「地植えの水やりは不要だ」といわれることがあります。鉢植えは水やりが必要なのに、なぜ地植えだと不要なのかと気になっている人もいるでしょう。

    そこで本記事では、地植えの水やりは不要だといわれる理由を紹介します。

    【執筆者】夏目ミノリ
    山・畑持ちの元Webライター
    地植え、プランター、水耕で作物を栽培中

    自給自足しているもの
    薬味(しそ、ねぎ)
    野菜全般
    果物(レモン、ブルーベリーなど)
    ハーブ(ローズマリー、バジルなど)
    ※その他、夫実家の家庭菜園を手伝ったり所有している山から山菜やたけのこを収穫したりしています

    「家庭菜園をやってみたい」という気持ちを応援するために、手軽さ重視で家庭菜園情報を発信します。

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    目次

    地植えに水やりは不要だといわれる理由3つ

    作物が植えられている畝

    家庭菜園をするなら、水やりは日常的に必要な作業のはず。なぜ地植えだと水やりが不要なのか、理由を3つ紹介します。

    理由1. 根が下に伸びなくなるから

    地植えの作物に水やりをすると、根の張り方が浅くなります。「根が浅かろうが深かろうが、育てば何でもいいじゃん」と思われるかもしれませんが、根が深く張らないのは作物にとっても人間にとってもいいことはないんですよ。

    根が深く張らないデメリットには以下の2つあります。

    【根が深く張らないデメリット】

    • 水やりなしでは育たなくなる
    • 水切れで枯れるリスクがある

    もし水やりをすると、植物は濡れている地面にばかり根を伸ばしてしまうので、土が乾くたびに水やりが必要となって大変です。

    地中の深い位置は意外に湿っているもので、根が下に伸びてくれれば水やりをしなくても植物は育ちます。水やりなしでも元気な木や野生の植物をイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。

    しかし、水やりで根が浅く広がると、地中の湿っている場所まで根が届きません。水やりなしでは育たない状態になってしまうので、育てる側はお世話が大変になるでしょう。

    また、地植えの水やりには水切れしやすいデメリットもあります。根が浅く広がっているということは、水の乾きもスピーディーです。適切に水やりをしていなければ、水切れして枯れてしまうでしょう。

    お世話をラクにできること、水切れを防げることから、地植えの作物はできるだけ根を深く伸ばすことが好ましいとされています。皮肉なことに、根を下に伸ばすことを邪魔しているのは人間の水やりです。そのため、作物をのことを思って「地植えは水やり不要」といわれています。

    理由2. 水の与えすぎになりやすいから

    青い桶に水をためている

    地植えでは、水やりの適量を見極めるのが困難です。場合によっては水やりのしすぎで根腐れさせてしまうので、地植え野菜・果物への水やりは不要だといわれます。

    水やりのタイミングは、土がしっかり乾いてからたっぷりとが基本です。鉢植えであれば、鉢を持ち上げたときの重さで水やりが必要かどうかが分かります。

    しかし、地植えでは重さが分からないので、水やりのタイミングをつかむのが困難です。適切な水やりができなくなり、最終的に作物をダメにしてしまうこともあるでしょう。とくに、多湿傾向にある日本では根腐れのリスクが高いので、地中から水を確保できる地植えであえて水やりをする必要はありません。

    理由3. 植物の力で育たなくなるから

    人間が甘やかせば甘やかすほど、植物は「自分の力で生きよう」と頑張らなくなります。人間の手厚いお世話がないと育たなくなるので、余計に育てるのが難しくなってしまうのです。

    本来、植物には動物と同じように自分で生きようとする力があります。

    【植物自身が生きるために行う行動例】

    • 水を求めて地中深くに根を伸ばそうとする
    • 光合成のために太陽の方向に葉を向ける

    このように、自分が育つ環境に合わせて植物たちも適応しようとします。植物たちの生きようとする力が強ければ、人間の手厚いお世話が不要となり管理もラクになるでしょう。

    しかし、人間が手をかけすぎると植物の「環境に適応しようとする力」が弱まります。根が十分に広がらなかったり、ちょっと水切れしただけで枯れそうになったりなど、人間のサポートありきの育ち方になるのです。作物のためにならないうえに日々のお世話も大変になるので、地植えの作物には水やりをしない方がいいでしょう。

    肥料ありの土で野菜作りを始めてしまうことで、無肥料への対応が難しくなってしまうのと同じですね

    「地植えの水やりは不要」の例外もある

    地植えの白菜

    基本的に、地植え野菜への水やりは不要です。根を下に伸ばすため、植物自身の力で元気に育てるためなどの理由から、「水やりをしなくてもいい」というよりは「水やりをしない方がいい」といえます。

    しかし、以下のようなケースでは地植えであっても水やりが必要です。

    【水やりが必要なケース】

    • 乾燥しやすい土壌で栽培している場合
    • 何日も雨が降っていない場合
    • 夏の水切れが心配な場合
    • 乾燥厳禁な種まき後
    • まだ根付いていない定植直後

    地植えは水やりが不要だといわれますが、環境によっては例外があります。土壌が乾燥しやすい、長期間雨が降っていない、夏の暑さが厳しいといった場合は、水切れで作物が枯れないように様子を見て水やりをしましょう。

    また、種まき後や定植直後の苗には自力で水を得る力がないので、人間のサポートが必要です。野菜の生育が安定するまでは、水をあげてください。

    庭や畑などの広範囲の水やりには、ジョウロよりホースが効率的でおすすめです▼

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    地植えに水やりをしないのは作物のため!

    地植えの作物に水やりをしない理由は、作物を元気に育てるためです。大切に育てようと「愛情」という名の水を与えすぎると、逆に作物を苦しめてしまいますよ。

    とはいえ、水やりが一切不要というのも極端な考え方です。状況によっては地植えでも水やりが必要な場合があるので、栽培中の野菜や果物の様子をしっかりと観察して、適切なお世話をしてあげてくださいね。

    ※家庭菜園は、人によってやり方が異なります。当サイトの内容は筆者の知識・経験に基づいたものであり、他の人のやり方や考え方が間違っていると指摘するものではありません。

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