鉢植えで必ずといっていいほど使う鉢底ネットですが、わざわざ買いに行くのは面倒なもので…。何かで代用できるとうれしいですよね。

ありますよ、代用品!
しかも日常的に使うもので!
そこで本記事では、鉢底ネットの代用品を紹介します。上手に代用品を使えば、ごみを減らせたり家庭菜園のコストを節約できたりといったメリットも得られますよ。


【執筆者】夏目ミノリ
山・畑持ちの元Webライター
地植え、プランター、水耕で作物を栽培中
| 自給自足しているもの |
|---|
| 薬味(しそ、ねぎ) 野菜全般 果物(レモン、ブルーベリーなど) ハーブ(ローズマリー、バジルなど) ※その他、夫実家の家庭菜園を手伝ったり所有している山から山菜やたけのこを収穫したりしています |
「家庭菜園をやってみたい」という気持ちを応援するために、手軽さ重視で家庭菜園情報を発信します。
鉢底ネットを代用する条件


鉢底ネットの代わりに別のものを使いたい場合は、まず鉢底ネットの特徴や役割を知っておく必要があります。
鉢底ネットとは、鉢の底に敷くネットです。植木鉢やポットの底穴から土がこぼれたり、虫が侵入したりするのを防ぎます。水を吸う素材だと、水はけが悪くなって根腐れにつながるので、鉢底ネットは水を吸収しないプラスチックや金属で作られていることが多いですね。
つまり、これらの特徴を兼ね備えているアイテムであれば、鉢底ネットの代用品として機能します。
【鉢底ネットを代用する条件】
- 土こぼれを防げる
- 虫の侵入を阻止できる
- 水はけがいい
鉢底ネットのおすすめ代用品6選
さっそく、鉢底ネットの代用品を6つ紹介します。各代用品のメリットとデメリットをまとめているので、それらを参考に「これいいかも!」を探してみてくださいね。
水切りネット


生ごみから余計な水分を落としてくれる水切りネットは、水はけがいい点で優秀です。目も細かく、土がこぼれる心配はほとんどありません。
また、水切りネットはやわらかく加工しやすいのも魅力です。鉢底穴に合わせてカットしたり、鉢にそのまま装着したりもできます。おうちにある率も高く、手軽さの面でもイチオシです。
ただし、目が細かすぎると目詰まりし、逆に水はけが悪くなる可能性があります。水切りネットで代用する場合は、目の大きさに気をつけてください。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 水はけがいい 目が細かく、土がこぼれにくい やわらかくて加工しやすい 安く手に入る | 目が細かすぎると目詰まりし、水はけが悪くなる |
100均の水切りネットでもいいですが、通販にはこんな面白い水切りネットもありますよ。土に還るので、コンポストや庭に生ごみを埋めている人におすすめです▼
プラスチック容器(網)


網目がついているタイプのプラスチック容器は、適当なサイズにカットすれば鉢底ネットに類似したアイテムになります。曲がったり破れたりがなく、安定して設置できるのがいいですね。もしおうちに使っていない網目状のプラスチック容器があれば、ぜひ再利用しましょう。
ただし、網目が大きいと土がこぼれてしまうので、適度な細かさが必要ですよ。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 折れたり曲がったりせず、安定した設置が可能 丈夫で劣化しにくい ひとつの容器から複数枚を確保できる | 目が大きいと、土がこぼれたり虫が入ったりする かたくて加工が大変 |
野菜・果物のネット
玉ねぎやみかんなどが入っているネットも、鉢底ネットの代用品にできます。
水はけがよく、柔軟性があって加工のしやすさもバツグン!本来はごみとして捨てられるだけのものを有効活用できるので、お得感も得られます。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 水はけがいい 柔軟性があり加工しやすい 捨てられるものを再利用しているからお得感がある 購入したとしても安く済む | 常に家にあるものではない |
網戸


おうちの網戸も、鉢底ネットに使えますよ。
破れて捨てなければならなくなった網戸を、使える部分だけカットしちゃいましょう。無駄なく使えますし、ごみも減らせてエコです。
さらに、網戸にはコスパが高いという魅力もあります。例えば、91cm×30mの張替えネットを鉢底ネット用に10cm四方でカットした場合、できる鉢底ネットは270枚です。張替えネットの価格が3,520円なので、1枚あたり約13円で用意できることになります。
この安さは、100均の鉢底ネットとほとんど変わりません。「何度も100均に買いに行くのは面倒くさい」という人は、ロールの張替えネットを買っておくと、コスパもタイパも満足できるでしょう。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 適度に丈夫 破れた網戸のリメイクならコストゼロで用意できる 張替えネットを購入してもコスパが高い 薄くて加工しやすい | 目が細かすぎると目詰まりする |
コーヒーフィルター


コーヒーフィルターをカットしたり折り曲げたりして植木鉢に敷くと、鉢底ネットの代わりになりますよ。
コーヒーフィルターには水を通しやすい性質があり、水はけのよさは確かです。さらに、鉢底ネットのように網目状ではないので、土がこぼれたり虫が侵入したりする心配もありません。
ただし、コーヒーフィルター自体が水分を吸収するので、雨が続いたり水やりが多かったりするとカビる可能性があります。念のため、じめじめする場所には置かない、水を与えすぎないなどの対策を講じておきましょう。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 水はけがいい 網目がないから土がこぼれず虫も侵入しない 手軽に入手できる コーヒーを飲むついでに使うなら無駄がない | カビ発生のリスクがある |
洗濯ネット


破れたり変色したりして使いづらくなった洗濯ネットも、鉢底ネットに再利用できます。
しかし、洗濯ネットは「やわらかすぎてそのまま使うのは強度面で不安」「目が細かいと排水しにくい」といったデメリットもあるので、使い方に注意が必要です。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 使い古された洗濯ネットを有効活用できる やわらかいから好きな大きさに切りやすい 簡単に手に入る | やわらかすぎて、そのまま鉢底に敷くのは不安 目が細かいと目詰まりする |
鉢底ネットに代用できるけどおすすめしないもの3つ


鉢底ネットの代用品のなかには、「代わりになるけどしない方がいいもの」もあります。間違った使い方を避けるためにも、ここで代用品として微妙なものもお伝えしておきますね。
鉢底石
鉢底石も鉢底ネットと同じく、植木鉢から土がこぼれるのを防ぐアイテムです。ただし、鉢底石には虫を防ぐ効果がないので、鉢底ネットの代用として使うのはおすすめできません。



鉢底石は、鉢底ネットとセットで使うのがマストです
赤玉土(大粒)
赤玉土は、土壌の通気性と水はけ効果をアップさせる目的で使う資材です。小粒、中粒、大粒とさまざまなサイズがあり、大粒であれば植木鉢の底穴を塞げるでしょう。
しかし、赤玉土は崩れやすく、粉になってしまうことがあります。鉢底に詰まって排水性を下げてしまうおそれがあるので、おすすめできません。
砂利(小石)
砂利も鉢底石と同じで、土がこぼれるのを防げても虫の侵入を防ぐことはできません。
また、砂利は多孔質でないことも代用品として不向きな理由です。基本的に、鉢底石は植木鉢内の通気性を上げるために多孔質な石で作られています。しかし、砂利は多孔質ではなく、通気性や水はけのよさを維持するのが困難なので、鉢底ネット・鉢底石の代用には向いていません。



同じ石に見えますが、実は性質が違うんですよ
鉢底ネットだからこその良さもある


いろんなアイテムで代用できる鉢底ネット。「家にあるもので代用できるなら、わざわざ買わなくてもいいのでは?」と思う人もいるでしょう。
しかし、鉢底ネットには代用品にはないメリットがあるんですよ。
【鉢底ネットのメリット】
- 網目サイズが適度
- 加工できるほどやわらかいが、破れる心配はない
- 付加価値を持つ鉢底ネットもある
「鉢底ネットの付加価値」にいまいちピンと来ない人もいるでしょう。
例えば、鉢底ネットのなかには銅製のものがあります。これはナメクジが銅嫌いだという性質を活かしたもので、通常の鉢底ネットの働きに加えてナメクジ対策もできるのです。
さらに、鉢底ネットをカップ型にすることで通気性を上げているものもありますよ。このように、鉢底ネットのなかには本来の機能+別の効果を与えてくれるものがあります。



鉢底ネットのよさ、代用品のよさ、それぞれをしっかり理解して、自分に合っている方を選びたいですね
鉢底ネットはどこに売ってる?
鉢底ネットは、園芸用品を取り扱っているお店であれば大体あります。
【鉢底ネット販売店の例】
- 100均(ダイソー、セリア)
- ホームセンター(コーナン、コメリなど)
- スーパー(園芸コーナー)
- 通販
決して珍しいものではありませんが、ネット上には「店舗に行ってみたけどなかった」という声も見られます。確実にゲットするなら、通販がおすすめですよ。
鉢底ネットは身近なもので代用できる
鉢底ネットは、水切りネットやコーヒーフィルターなど、身近なアイテムで代用できます。ほしいときにすぐ用意できるのはうれしいですよね。代用品のなかにはコスパが高いものもあるので、鉢底ネットを節約したい人にとっても代用品の活用は魅力的に映るでしょう。
ただし、代用品それぞれにメリットとデメリットがあるので、使い方には注意が必要です。本記事でまとめた内容を参考に、正しく代用してくださいね。
※家庭菜園は、人によってやり方が異なります。当サイトの内容は筆者の知識・経験に基づいたものであり、他の人のやり方や考え方が間違っていると指摘するものではありません。

