ミカンハモグリガ(エカキムシ)は、まるで絵を描くように葉に線を残しながら食害する虫です。
「うちの家庭菜園にバンクシーが来た!」…なんて喜んでいる場合ではありません。ミカンハモグリガの食害は生育不良やかいよう病などにつながるので、柑橘類を育てるならミカンハモグリガの対策・駆除方法を理解しておくことが大切です。
そこで本記事では、家庭菜園でできるミカンハモグリガの対策・駆除方法を解説します。
※記事内にミカンハモグリガ(幼虫)の写真が出てきますが、不快感を軽減するためにぼかし加工を入れています。安心して最後までご覧ください。

【執筆者】夏目ミノリ
山・畑持ちの元Webライター
地植え、プランター、水耕で作物を栽培中
| 自給自足しているもの |
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| 薬味(しそ、ねぎ) 野菜全般 果物(レモン、ブルーベリー、アンズなど) ハーブ(ローズマリー、バジルなど) ※その他、夫実家の家庭菜園を手伝ったり所有している山から山菜やたけのこを収穫したりしています |
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ミカンハモグリガの対策2選

ミカンハモグリガは、柑橘類を育てる人にとってとても身近な害虫のひとつです。「夏に出る」とよくいわれますが、春や秋にもミカンハモグリガの食害は発生します。

筆者のレモンが餌食になったのも9月末~10月くらいです
新芽が出る時期や、実がつき始める時期が被害を受けやすいですね
冬以外であれば、いつでも被害が発生する可能性を持つミカンハモグリガ。どうすれば被害を防げるのか、効果的な対策を2つ紹介します。
対策1. 防虫ネットを張る
ミカンハモグリガの成虫が果樹に近寄れないように、防虫ネットを張ることをおすすめします。
柑橘類の果樹を食害するのはミカンハモグリガの幼虫なので、成虫が果樹に卵を産みさえしなければ、果樹が幼虫の食害に遭うことはありません。防虫ネットで果樹を保護してあげることで、効果的にミカンハモグリガ対策ができますよ。
ミカンハモグリガ成虫の体長は2~3mmほどです。しっかりバリアできるように、細かめの防虫ネットを用意しましょう。



一般的な1mmのネットでも防げると思いますが、僅差ゆえにバリアを突破されるかもしれません
念のため、もっと目が細かいものをおすすめします
こちらは、0.6mmの細かさに加えて通気性にもこだわって作られている防虫ネットです。風通しがいいので、安心して果樹にかけておけますよ▼
対策2. 室内で育てる
「ミカンハモグリガを絶対につけたくない!」という人は、屋外栽培ではなく室内栽培にするのもひとつの方法です。
もちろん室内に虫が入り込むこともあるので、室内栽培だからといって害虫リスクはゼロではありません。それでも、果樹が外に出ていないぶん害虫リスクをグッと減らせるのは確かです。
室内栽培だと日照不足になりやすいので、育成ライトの力を借りながら元気に育ててあげましょう。
植物育成ライトを使ったことがない人は、コスパが高い「BRIM(ブリム)」がおすすめです▼
ブリムの設置にはスタンドも必要です▼
ミカンハモグリガの駆除方法2選


ミカンハモグリガの食害に遭うと、葉にうねうねっとした線が残るので、比較的簡単に見つけられます。線の一番端をよく観察してみてください。上の写真でいうと、白い丸で囲った部分ですね。これが今まさにレモンの葉を食害しているミカンハモグリガの幼虫です。
ミカンハモグリガの幼虫を放置していると、どんどん葉が食害されてしまいます。最終的に葉がくるくるっと丸まって使い物にならなくなるので、見つけたらすぐに駆除しましょう。
駆除方法1. 手で取る
一番簡単なのが、手でパッと取ってしまうことです。幸い、ミカンハモグリガは攻撃的な虫ではありません。サイズが小さく毒々しい模様もないので、見た目の気持ち悪さが少ないぶん虫が苦手な人でもチャレンジしやすいでしょう。



無農薬で駆除できるのもメリットです
ミカンハモグリガは、葉の薄い膜の下を這うように食害します。葉の深くまで潜り込んでいるわけではないので、葉をなでるように触るだけで簡単に取れますよ。駆除する際は、力みすぎて葉を傷つけないように気をつけてくださいね。
ちなみに、虫が苦手な筆者は幼虫を手で駆除する勇気を出せなかったので、ピンセットやその辺に落ちている小枝でつついて取りました。
こちらは、筆者宅で使っているピンセットです。先が極細で小さいものもしっかりキャッチできるので、害虫駆除におすすめですよ▼
駆除方法2. 浸透性のある殺虫剤を使う
ミカンハモグリガの数が多すぎたり、うまく幼虫を見つけられなかったりする場合は、殺虫剤を使うのもひとつの手段です。
殺虫剤といっても、何でもいいわけではありません。ミカンハモグリガは葉に潜っているので、殺虫剤を吹きかけてもうまく効かない可能性もあります。使うなら、葉の中まで効果を発揮する浸透移行性剤がおすすめです。
こちらの駆除剤の適応害虫欄には「ミカンハモグリガ」の名前があるので、高い駆除効果が期待できます▼
ミカンハモグリガにやられた葉はどうすればいい?


ミカンハモグリガの被害を受けてしまった葉に対し、どうしたらいいのだろうかと悩んでいる人もいることでしょう。
ミカンハモグリガにやられた後の対処法は、「そのままにしておけばいい」という人と、「被害に遭った葉を摘み取るべき」という人とに意見が分かれます。
【各派の意見】
- そのままにしておく→葉が傷ついても光合成はできるから
- 葉を摘み取る→傷口からかいよう病(葉、茎、実にコルク状のものができる病気)に感染する可能性があるから
どちらがいいか、正直なところ正解は分かりません。どちらが正しいかを模索するよりは、状況に合った対処をするのがいいと思います。
例えば、葉が少ない果樹であれば葉はできるだけ取らない方がいいでしょう。光合成の機会が減り、果樹が育ちにくくなります。一方、かいよう病を恐れるなら被害を受けた葉はしっかり摘み取るのがおすすめです。



筆者のレモンもミカンハモグリガの被害を受けました
そのときは果樹に葉がたくさんついていたので、かいよう病のリスクを下げるために葉を摘み取りましたよ(ひどいところは枝ごと切り落としました)
最適解は果樹によって異なります。葉の数や被害の大きさなどを見て、果樹に合った対処をしましょう。
柑橘類を栽培するならミカンハモグリガの攻略法を知っておこう!
ミカンハモグリガは、柑橘類栽培で遭遇率が高い害虫です。食害で葉が丸まってから被害に気づいても遅いので、柑橘類を栽培するならミカンハモグリガの対策・駆除方法はしっかりチェックしておきましょう。
幸い、ミカンハモグリガの対策・駆除は誰でも簡単にできます。本記事を攻略本としてブックマークし、大切な果樹を守ってあげてくださいね。
※家庭菜園は、人によってやり方が異なります。当サイトの内容は筆者の知識・経験に基づいたものであり、他の人のやり方や考え方が間違っていると指摘するものではありません。





