物価高で食費節約への関心が高まるなか、「もやしは無限栽培できないのかな?」「豆苗みたいにリボベジできないの?」と気になっている人もいるでしょう。
そこで本記事では、もやしの無限栽培について解説します。

【執筆者】夏目ミノリ
山・畑持ちの元Webライター
地植え、プランター、水耕で作物を栽培中
| 自給自足しているもの |
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もやしは無限栽培できない!

残念ながら、もやしは無限栽培できません。
ここでいう「無限栽培」とは、リボベジのことです。切ってもまた再生し、2回目、3回目と収穫を楽しめるアレですね。もやしは途中で切ると成長点(生長点)が失われるので、再生できません。

もう少し詳しく解説しますね。
成長点とは、植物の細胞分裂が活発に行われるところで、基本的に植物の先端にあります。植物がにょきにょき上に伸びていくのは、端にある成長点が新たな細胞を生み出しているからですね。
もやしの場合は、赤丸で囲った部分が成長点です。成長点より下を切ってしまうと、植物は細胞分裂をする場所を失うため、成長がストップします。

「もやしは根っこがあるし、そこから再生しないの?」という声も聞こえてきそうですが、残念ながら成長点がないので再生しません。
試しに、もやしを半分に切り、根を培養液につけて水耕栽培してみたのが上の画像です。切り口はかさぶたのようになり、そこから何かか伸びてくることはありませんでした。
豆苗ともやしはどう違うの?

リボベジの代表格「豆苗」。豆苗ももやしと同じように、成長点が葉の部分にある野菜です。
しかし、豆苗は成長点である葉より下を切っても再生しますよね。なぜ豆苗はリボベジできて、もやしはリボベジできないのでしょうか。
理由は、脇芽が出るからです。豆苗のリボベジも、カットした部分から新たな茎が伸びているわけではありません。カットした部分より下から脇芽が出て、そこにある成長点から新たな豆苗が育ってます。

もやしは脇芽が出ないので、残念ながら豆苗のようにリボベジできません
リボベジはできないが無限栽培に近いことはできる


もやしは、1週間ほどで収穫できる野菜です。再生はしませんが、栽培時期をずらせば継続的に収穫できるので、無限栽培に近いことを実現できます。
おすすめは、もやし栽培を始めて3日目くらいで次を仕込むこと。最初に収穫したものを2~3日かけて食べたとしたら、なくなったくらいで次が収穫できます。このサイクルを繰り返すことで、常にもやしがある状態の維持が可能です。



多少のズレはありますが、ほぼ無限にもやしを楽しめます
もやしの無限栽培は意図的になら実現可能
もやしは再生しないので、リボベジによる無限栽培はできません。しかし、栽培期間の短さを利用して育て始めの時期をずらせば、継続的に収穫できます。
「もやしをたっぷり食べたい」「もやしの無限栽培で食費を浮かせたい」という人は、ぜひ無限栽培(継続栽培)に挑戦してみてください。
コスパよくもやしを育てるなら、種袋ではなくお徳用の豆を買うのがおすすめです▼
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